Agentforceに「現在のレコードID」変数が登場!チャット対応がよりスマートに



近年、業務効率化やサービス品質の向上を目的としたデジタルトランスフォーメーション(DX)が加速しています。
その中で、Agentforceは柔軟かつ高機能なAIエージェントとして多くの企業で導入が進んでいます。

そしてこの度、Agentforce Builderに「現在のレコードID(currentRecordId)」という変数が新たに追加されました。
この変数によりエージェントは現在ユーザーの画面に表示しているレコードのIDを自動取得できるようになり、
チャット時のデータ連携がこれまで以上にスムーズかつ正確になります。

本記事では「現在のレコードID」の概要とホテル予約管理システムでの具体的なユースケースをご紹介します。
Agentforceの新たな可能性を、ぜひご確認ください。


「現在のレコードID」とは?

FireShot Capture 020 - Agentforce Builder - [orgfarm-8a24de231b-dev-ed.develop.lightning.force.com]

「現在のレコードID」は、チャット時にユーザーの画面に表示されているレコードのIDを自動取得できる変数です。
これまでユーザーが手入力していたレコードのIDや名前などの情報を即座に取得できるため、
人的ミスの削減や対応スピードの向上、オペレーターの業務負荷軽減といった大きな効果が見込めます。

⚠️注意点
この変数は「この予約をキャンセルして」「現在のレコードについて教えて」といった、
ユーザーが画面上のレコードを明確に参照している発話があった場合にのみ利用することが推奨されています。


ユースケース:ホテル予約管理でのキャンセル対応

具体的な利用シーンとして、ホテルの予約管理システムでのケースをご紹介します。
例えば、ゲスト「中川 里奈」様の詳細ページに部屋予約(A-0001)とそれに紐づくサービス予約が表示されています。
ここで、サービス予約の1つ「A-0001-20250716-朝食 ビュッフェ」をキャンセルしたいとします。

FireShot Capture 038 - 中川 里奈 - ゲスト - Salesforce_ - [orgfarm-8a24de231b-dev-ed.develop.lightning.force.com]

従来はユーザーがゲストレコードのIDや名前を入力しサービス予約を特定する必要がありました。
しかし、「現在のレコードID」を使用すれば手間のかかる作業を大幅に短縮しつつ、高い正確性で対応できます。
 

操作手順

1. ユーザーがチャットで「このゲストのサービス予約をキャンセルしたいです」+「利用日(例:7/16)」と入力します。
FireShot Capture 034 - 中川 里奈 - ゲスト - Salesforce_ - [orgfarm-8a24de231b-dev-ed.develop.lightning.force.com]

FireShot Capture 035 - 中川 里奈 - ゲスト - Salesforce_ - [orgfarm-8a24de231b-dev-ed.develop.lightning.force.com]

2. エージェントが自動的に「このゲスト(ユーザーの画面に現在表示されているレコード)のIDを取得し、
 入力された利用日と照合し、該当するサービス予約を特定します。
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3. ユーザーがキャンセルしたいサービス予約を選択し、「送信」ボタンでキャンセル処理を実行させます。FireShot Capture 037 V2 - 中川 里奈 - ゲスト - Salesforce_ - [orgfarm-8a24de231b-dev-ed.develop.lightning.force.com]
 

構築方法(設定はシンプル!)

「現在のレコードID」はAgentforce Builder上で簡単に設定可能です。
エージェントアクションの入力にある「変数を割り当て」から「現在のレコードID」変数を選択するのみです。

FireShot Capture 039 V2 - Agentforce Builder - [orgfarm-8a24de231b-dev-ed.develop.lightning.force.com]

エージェントアクションの設定画面では入力ごとに「変数を割り当て」という設定項目があり、
ここで用意されている「現在のレコードID」を指定すれば、ユーザーの画面に表示されているレコードのIDを自動取得できます。

FireShot Capture 040 - Agentforce Builder - [orgfarm-8a24de231b-dev-ed.develop.lightning.force.com]

これにより、従来のようにユーザーがレコードのIDや名前を手入力する必要はありません。
ユーザーの「このレコード」「現在のレコード」という表現だけでエージェントは対象レコード正確に特定できます。
 

まとめ:迷わず、速く、確実に

「このレコードをキャンセルして」と伝えた時、もう「どのレコードのことですか?」と聞き返されることはありません。
新たに追加された「現在のレコードID」変数により、Agentforceのチャット対応はさらなる進化を遂げました。
画面上の操作と会話がつながることで業務の効率化と品質向上を同時に実現できるでしょう。


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